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富士東高校 合格ライン徹底解説|数学で差をつける最新対策【静岡県入試2026】

荷川取

富士東高校は富士市内で人気の高い進学校で、例年多くの受験生が集まります。合格を勝ち取るためには、内申点と学力検査のバランスが極めて重要です。

2025年度(令和7年度)の静岡県公立高校入試(一般選抜)は、3月5日:学力検査、6日:面接等、14日:合格発表という日程で実施されました。
学力検査は5教科×各50点=250点満点、時間は各科目50分です。内申は9教科×5段階=45点満点で評価され、合否判定は「内申+学力検査+面接(+学校裁量資料)」の総合で行われます。

静岡県入試(数学)大問構成【2025年度】

大問分野・内容配点目安備考
1・2小問集合(計算・基礎図形・確率など)18点(全体の約36%)計算・基礎での取りこぼし厳禁
3方程式の文章題非公表(例年5〜7点程度)文章を式に落とし込む力を問う
4立体図形非公表(例年6〜8点程度)空間認識力と計算力を両方要求
5データの分布(ヒストグラム・箱ひげ図)非公表(例年6点前後)統計の読み取り・代表値の理解が必須
6関数非公表(例年7〜8点程度)条件整理・グラフ利用・計算スピードが鍵
7平面図形の証明非公表(例年7〜8点程度)正答率は低く、論理の明確さが重視される

2025年度は、ヒストグラム+箱ひげ図を用いた統計問題や、空間図形・関数の応用、円の証明など、例年以上に難度が高い出題が含まれていました。

富士東高校合格における数学の位置づけ

2024年度の数学平均点は24.16点/50点と公表されています。特に証明問題(大問7)の正答率は12.2%と低く、多くの受験生が失点する難所です。富士東高校を受験する上位層の中でも数学で最も差がつきやすく、数学で安定して得点できるかが合否の大きな分かれ目となっています。

富士東高校の合格ラインは、明確な基準点は公表されていませんが、内申点36前後+学力検査でおおむね250点中(170~180点前後)を確保することが目安とされています。特に数学は:

小問集合で確実に得点(18点満点)

関数・図形で部分点を積み上げる

証明で「論理を通した答案」を書けるか

この3点ができれば、合格圏に十分入れる実力といえます。

つまり、富士東高校を目指すうえで数学は「失点を抑える科目」ではなく、合格を引き寄せる“勝負科目”です。小問で確実に稼ぎ、難問で部分点を取り切る練習を重ねることが、合格ライン突破に直結します。


図形(相似・円)

典型的な悩み

どの図形に注目すればよいのか分からず、手を動かせない。

相似を使うべきなのに対応する三角形が見つからない。

円周角や接線の定理を使う場面で、補助線を引けずに空欄のまま終わってしまう。

差がつくポイント

問題文の「平行」「接する」「二等辺」などの条件を読み取れるか。

複雑な図形を全体で見ず、三角形や四角形など小さな単位に分けて注目できるか。

解答に必要な根拠(角度の等しさ、相似の理由)を省略せず書けるか。

具体的対策

  1. 条件キーワードに印をつける:「平行」→錯角・同位角、「円」→円周角・接弦定理、とすぐ連想できるように。
  2. 補助線を積極的に引く練習:迷ったらまず線を1本引く習慣をつけ、どの図形が見えるか確認する。
  3. 小さい図形を探す練習:ごちゃごちゃした図から三角形1つを切り出し、対応関係を整理する。
  4. 過去問ノートに注目点を記録:「この問題は円周角に注目」と書き残し、次に似た問題が出たときにすぐ思い出せるようにする。

データの分布(ヒストグラム・箱ひげ図)

典型的な悩み

  • 「中央値」と「平均値」を取り違える。
  • 四分位数の位置が分からず、箱ひげ図を正しく読めない。
  • ヒストグラムで階級幅を見落とし、度数や割合を誤って計算してしまう。

差がつくポイント

  • 基本用語(中央値・平均値・四分位範囲など)を言葉で説明できるかどうか
  • 複数のグラフを関連づけて「ばらつきの大小」「データの特徴」を説明できるか。
  • 単なる読み取りではなく、「なぜその数値になるのか」を理解して解けるか。

具体的対策

  1. 定義を声に出して確認:「中央値=並べたときの真ん中」「四分位範囲=真ん中50%の幅」と説明できるように。
  2. グラフに直接書き込み:中央値や四分位数の位置を図に矢印で書き込む習慣をつける。
  3. ミスのパターン集を作る:「中央値を平均と勘違い」「階級幅を1と誤認」などをノートに残し、次回以降に確認。
  4. ヒストグラムと箱ひげ図をセットで練習:同じデータを2種類のグラフで比較し、共通する特徴を言葉で表す練習をする。

関数

典型的な悩み

  • 問題文が長く、条件整理ができずに式を立てられない。
  • グラフの交点や変化の割合を計算しようとして、途中で混乱してしまう。
  • 文字式を使って立式するのに慣れておらず、「文章を式に落とし込む」ことに時間がかかる。

差がつくポイント

  • 問題文を図や表に変換できるかどうか
  • 「与えられた条件」を即座に数式化できる力。
  • 計算スピードだけでなく、条件の整理力と論理的な解答作りができるか。

具体的対策

  1. 文章を箇条書きに整理:「A地点から毎分60mで進む」→「y=60x」とすぐ式に落とす練習。
  2. 表やグラフに描き直す習慣:頭の中だけで考えず、必ずグラフ・表に数値を当てはめる。
  3. 小問に分けて処理:「まずxとyの関係を立てる → 次に交点を求める → 条件に代入」と段階ごとに考える。
  4. 模試・過去問で時間を測る:関数は本番でも時間を食いやすいため、25分以内で1題を解き切る練習を積む。

確率と場合の数

典型的な悩み

  • 場合分けが複雑になり、数え漏れや重複が発生する。
  • サイコロやカードの問題で、どこから数え始めればよいか分からなくなる。
  • 時間がかかりすぎて、最後まで解き切れない。

差がつくポイント

  • 樹形図や表を素早く正確に書けるか
  • 「全体のパターン数」をまず押さえてから有利な場合を数える、という手順を確立できているか。
  • 条件付き確率(少し難しい設定)が出たときに、落ち着いて整理できるか。

具体的対策

  1. 典型問題をパターン化:サイコロ2つ・カード引き・くじ引きなど、出やすい題材ごとに「解き方の型」を覚える。
  2. 必ず全体の数から計算:「全体の組合せ数を先に求める → 条件に当てはまる場合を数える」という流れを徹底。
  3. 図示する習慣:樹形図・表・場合分け図を使って「見える形」に整理する。
  4. 制限時間を意識:小問集合の中で解くことが多いため、5分以内で正確に解答できるように練習する。

1. 基礎の徹底 ― 小問集合で“確実に稼ぐ”

小問集合(大問1・2)は合計18点。これは配点全体の36%を占める、まさに「得点の土台」です。
ここを落とすと一気に不利になるため、学校ワークを3周して穴をゼロにするのが鉄則です。
計算・基礎図形・確率は「正解して当たり前」にできるよう、毎日の勉強の最初に必ず解いて精度を磨きましょう。

2. 応用力の強化 ― 模試と過去問で“本番力”を養う

関数や立体、証明といった応用問題は、ワークだけでは対応しきれません。
効果的なのは 模試や過去問を“本番そっくりに使う”こと

  • 制限時間を設定して解く
  • 解き直しでは「なぜ解けなかったのか」を分析する
  • 採点基準を見て「部分点を取る答案の書き方」を確認する

これを繰り返すことで、難問でも「部分点を確実に取る」実力が身につきます。

3. 時間配分のマスター ― 50分で走り切る練習

「最後まで解けなかった…」という悔しさは、本番でよく聞く声です。
対策はシンプル。普段から時間を測って解くことです。
おすすめは「小問集合を15分で解く → 関数や図形に残り時間を回す」というシミュレーション。
自分なりの“勝ち順”を確立することで、当日も焦らず解答できます。

4. 思考の型をつくる ― 証明問題を武器にする

正答率が一番低いのが証明問題(大問7)。だからこそ、差がつく最大のチャンスでもあります。
解法のコツは、「結論を先に書き、根拠を1行ずつ積み重ねる」型をつくること。
例えば「△ABC∽△DEFを証明せよ」なら:

  1. 対応する角が等しい → 理由は○○
  2. 残りの角も等しい → 理由は△△
  3. よって相似が成立

と、段落的に書く練習をしましょう。これだけで答案の完成度が一気に上がります。

5. 内申点との両立 ― 日常の姿勢も合格点に直結

忘れてはいけないのが内申点です。富士東は人気校なので、同じ学力層でも「授業態度や提出物」で差がつきます。

  • ノートを丁寧にまとめる・丸つけの際に工夫する
  • ワーク提出を期限より早く出す
  • 授業中に1回は発言する

こうした習慣が、合格可能性をさらに引き上げます。


富士東高校の合格をつかむには、数学を「苦手科目にしない」だけでなく、「得点源にする」意識が大切です。
静岡県の数学入試は、小問集合の比重が大きく(18点/50点)、さらに証明問題の正答率が極端に低い(12.2%)のが特徴です。つまり、基礎を固めた上で、難問で部分点を拾えるかどうかが合否の分かれ目になります。

合格圏に入るための3つの柱

1.小問集合を完璧に仕上げる
 計算・確率・基礎図形は必ず得点できるよう、学校ワークを繰り返し演習。

2.応用問題で“部分点を取り切る”練習
 関数や立体、証明は満点を狙うよりも「答案を最後まで書き切る」ことを意識。受験は1~2点を争う世界。部分点が積み重なれば、大きな差になる。

3.内申点とのバランスを忘れない
 授業態度・提出物・定期テスト対策を日頃から徹底し、内申で不利にならないようにする。

最後に

富士東高校を目指す受験生にとって、数学は合格を引き寄せる“勝負科目”です。
小問で確実に点を稼ぎ、難問では粘って部分点を取る。そして普段の生活態度で内申点を積み上げる。
この積み重ねができれば、富士市から富士東高校合格を勝ち取る可能性は大きく広がります。

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荷川取

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