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2026年共通テスト 数学ⅠA対策|時間配分・出題傾向・時短テクニックを徹底解説

荷川取

目次

2026年度の大学入学共通テストは、これまで以上に**「読解力・論理的思考力・数学的リテラシー」**が求められる内容になることが予想されます。特に数学IAでは、単なる計算力だけでなく、「何を問われているかを読み解く力」や「条件を整理して選択肢を論理的に選ぶ力」が問われる傾向が、年々強まっています。

本記事では、2026年度共通テスト数学IAの出題傾向・対策方法・頻出単元の攻略法を徹底解説します。過去5年分のデータをもとに、今後出題される可能性の高いテーマや問題形式を予測しながら、9割得点を目指すために何をすべきかを明らかにしていきます。


■ 試験の概要(2026年度 共通テスト 数学IA)

項目内容
試験時間70分
満点100点
問題数大問4題(すべて必答)
解答形式マークシート方式
実施日2026年1月18日・19日予定(暫定)

2025年度からの形式変更により、共通テスト数学IAは大問4題・すべて必答となりました。
この変更により、選択問題(第4問・第5問のどちらかを選ぶ)という形式が廃止され、すべての分野をまんべんなく学習しておく必要が生じました。

■ 出題内容と構成(例:2025年度)

大問内容例配点
第1問数と式、図形と計量25点
第2問二次関数、データの分析25点
第3問空間図形25点
第4問場合の数と確率25点

各大問25点の均等配点になっており、どの単元もおろそかにできません。
特に第4問では、「図形+確率」「論理+データ」など、複数分野を横断した融合問題が出題されるケースが増えています。

■ 時間配分と戦略

70分で大問4題、すべて必答。1題あたり約17〜18分が目安となります。

【理想的な時間配分例】

  • 第1問:15分(手堅く得点をとる基礎問題)
  • 第2問:20分(確率で計算が増えることを想定)
  • 第3問:15分(図形の処理スピードが求められる)
  • 第4問:20分(文章量が多く、複合問題も含まれる)

形式が固定されたことで、「解ける問題から解く」よりも全体を一定ペースで進める習慣づけが重要になってきました。


「解けるのに時間が足りない」
「最後の大問がまるまる手つかずだった…」
そんな声が多く聞かれる共通テスト数学IA。**70分で大問4題(全て必答)**は、想像以上に時間に追われます。

ここでは、得点を落とさずに時間を確保するための実戦的テクニックを紹介します。

■ テクニック①:計算を“途中式付きで最短ルート化”する

【よくあるミス】
✔ 式をすべて丁寧に書いて逆に時間を使いすぎる
✔ 暗算でやって間違えて見直しにも時間を使う

【時短ポイント】

  • 途中式は「1段飛ばし」でまとめて書く(例:2a+3a+a → 6a の計算をいちいち書きすぎない)
  • 暗算ではなく、“見直し可能なメモレベル”で式を残すことで、後戻りが不要に

■ テクニック②:誘導は“読む前に設問構造をざっくり眺める”

【よくあるミス】
✔ 最初から1文ずつ丁寧に読んでしまい、何が問われるか分からないまま時間を使う

【時短ポイント】

  • まず(1)(2)(3)…と設問全体をざっと見る
  • 「この問題は何をゴールにしているのか?」を掴んでから本文に戻る
    → 意図を持って読むことで、「何をメモすべきか」が明確になる

■ テクニック③:「選択肢問題」は絞り込みに全力を

【よくあるミス】
✔ 最初からすべての選択肢を計算して時間を消耗
✔ 自信がなくて全パターン確認してしまう

【時短ポイント】

  • 一発で正解を出すのではなく、消去法で「誤り」を潰す戦略
  • 特に「単位・符号・値の範囲」などで即消去できる選択肢が多い
  • 最終2択に絞れれば、2択×確信度アップ=時間効率UP+正答率UP

■ テクニック④:図形問題は“手書き図”を即作成

【よくあるミス】
✔ 問題の図だけを目で追い、補助線を引かず思考停止
✔ 頭の中で考えようとして時間ロス

【時短ポイント】

  • 与えられた図が見にくい・小さいと感じたら、迷わず自分で描く!
  • 図形問題は“図を書く→補助線を引く→数値を整理する”までがワンセット
    → 目に見える状態をつくることで、時間のかかる思考を短縮可能

■ テクニック⑤:時間感覚を意識する“仮のリミット”を設定

【よくあるミス】
✔ 1つの問題にこだわりすぎて、後半をまるごと失う
✔ 時計を見ても「どのくらい遅れているか」が把握できない

【時短ポイント】

  • 目安:1題あたり17〜18分(30点配点の第1・2問は少し多め)
  • 15分経過して1題に取り組み中なら、「次の設問で一度飛ばす」判断を
    → 仮のリミットを設けることで、時間感覚が狂うのを防止

■ まとめ:時短は「処理を速くする」より「迷いを減らす」

多くの受験生は、計算スピードよりも**“判断や迷いの時間”に多くの時間を使っています。
時短の本質は、以下のような
「迷わないためのルールづくり」**です。

  • 式はこのレベルまで書く
  • 誘導はまず全体構造を見る
  • 選択肢は消去法から
  • 図形は描く、見て考えない
  • ○分以上かかったら一度飛ばす

これらを演習段階から徹底すれば、70分という時間を最大限活かせるようになります。


2025年度から大きく形式が変わった共通テスト数学IA。
「大問4題・全問必答」となり、各分野がはっきり分かれた出題に刷新されました。

2026年度もこの出題形式は継続される見込みですが、設問構成やデータの扱い方に変化が生じ、全体として難化する可能性が高いと予想されます。

■ 2025年度(最新)の出題構成とポイント

大問出題単元主な内容配点
第1問数と式・図形と計量方程式の解、十分条件・必要条件、円と接線を用いた図形構成30点
第2問二次関数・データの分析放物線の性質・式決定、仮説検定・散布図からの正誤判定30点
第3問図形の性質(空間図形)五面体の構造、交線・相似、命題の真偽20点
第4問場合の数と確率景品ゲームを題材にした期待値計算と確率の理解20点

2025年度の問題を踏まえたうえで、2026年度の出題を以下のように予測します。

■ 第1問:方程式と図形の論理性がさらに問われる?

  • 予想される方向性
     ・「因数分解」や「式の値」などの基本処理に加え、命題の真偽判定や条件論理の精緻な理解が引き続き出題される可能性大。
     ・「接線と円」「三角形構成」など、図形の構成を論理的に説明する力がより求められる。
  • 難化ポイント
     → 単なる解法暗記ではなく、「なぜこの条件で接点が決まるのか?」を理解していないと誘導に乗れない設問が増加する可能性あり。

■ 第2問:複合的処理とデータの読解が深化

  • 予想される方向性
     〔1〕では二次関数の性質(最大・最小・交点など)を用いた応用的な式決定
     〔2〕では「分散の比較」「仮説検定」「外れ値の扱い」など、新傾向の統計処理に注意。
  • 難化ポイント
     → 2025年度では箱ひげ図が出題されず、新たに「分散同士の大小比較」や「仮説検定の言語的判断」が登場。
     → これらは数学的処理+読解力の両方を要求
    するため、2026年度もこの路線での深化が想定されます。

■ 第3問:空間図形における構造理解と命題の論証

  • 予想される方向性
     五面体や複雑な立体をテーマに、図形の構造(交線・垂直・相似)を把握する能力を問う問題が再登場の可能性あり。
  • 難化ポイント
     → 2025年度では「証明の穴埋め」「命題の真偽判断」など、論証に近い形式が導入された。
     → 今後は数学的な主張を構造的に正当化する力がより求められる展開も。

■ 第4問:確率+期待値の「意味理解」が重要に

  • 予想される方向性
     日常設定に根ざした問題(くじ、ゲーム、選抜など)を舞台に、**期待値の意味や視点の違い(主催者 vs 参加者)**を考えさせる出題が継続か。
  • 難化ポイント
     → 与えられた確率の「意味を正確に読み取る」読解力がなければ初手から崩れる構成。
     → 単なる数え上げではなく、「誰の視点での利益か」という前提の切り替えに柔軟に対応する力が鍵に。

■ 総まとめ:2026年度は“難化傾向”に警戒を

  • 2025年度は「新形式初年度」ということで、比較的基本的な設問配置だったが、
     → 2026年度は「誘導の意図を正しく読み取り、数理的判断ができるか」をさらに問う方向への難化が予想される。
  • 特に次の2点を意識した演習が不可欠:
    1. 図や式を通して、問題の背景構造を正しく読み解く力
    2. 見慣れないテーマでも、論理的に条件を整理して判断する力

■ 次につながる対策

  • 頻出分野は基本から確実におさえつつ、**「言語で表現された条件」や「説明文付きの問題」**に慣れておくこと。
  • 新傾向の統計問題(分散比較・仮説検定)や、空間図形の命題判断などは市販問題集・模試・予想問題で多く演習を積むのが有効。

このように、2026年度の共通テスト数学IAでは、
単元理解の深さ・構造の把握力・正確な言語読解がすべて融合した総合力が問われる年になると予想されます。


共通テスト数学IAは、「難問を解けるかどうか」よりも、**“落とさない力”と“流れを読む力”**で差がつく試験です。
ここでは、実際に8割〜9割以上を安定して取る受験生が実践している3つの視点を紹介します。

① 問題文を“読む”のではなく、“構造をとらえる”

共通テストの特徴は、文章量の多さ条件の複雑さ
しかし、高得点層はここで「情報を読み飛ばす」のではなく、必要な情報を図や表に置き換えて整理しています。

  • □ 良い例:「2つの条件から式を立てて、図形の構造に落とし込む」
  • □ 悪い例:「文章を何度も読み返して、どこに何があるか迷子になる」

👉 ポイントは、「読解」ではなく「構造化」。問題文を、図・式・表に変換するトレーニングを日頃から積んでおくことが重要です。

② 「誘導に乗る」意識をもつ

共通テストの数学では、次の問いのヒントが前の設問に隠れていることがほとんどです。
いきなり(3)だけを見て戸惑うのではなく、(1)→(2)→(3)の“流れ”を意識して一体で解くようにしましょう。

  • □ ありがちな失点例:「(1)は簡単だったが、(2)から急に難しく感じて空欄に…」
  • □ 高得点者の行動:「(1)の答えをヒントに、(2)の条件が“何を求めさせたいのか”を逆算して考える」

👉 誘導の流れに素直に乗りながら、設問の意図を探る読み方を身につけましょう。

③ 「選択肢問題」を“根拠をもって選ぶ”

共通テストでは、「どの選択肢が正しいか?」を問う形式が多く出題されます。
このとき大切なのは、“なんとなく正しそう”では選ばないこと。
必ず、「なぜこれが正しく、なぜ他は違うのか」という根拠に基づいた判断が必要です。

  • □ 高得点者の思考:「これは“対偶”が真だから正しい」「この平均値は計算に誤差が出ている」など、選んだ理由を自分で説明できる。

👉 数学でも**“説明できるかどうか”が、得点差を生むポイント**になります。

まとめ:高得点者は「深い思考」よりも「正確な処理と理解」

共通テスト数学IAで9割を取る受験生が特別なひらめきを使っているわけではありません。
彼らが実践しているのは以下の3点です:

  1. 問題文を“構造化”する
  2. 誘導の“意図”を読む
  3. 選択肢を“根拠で判断”する

この3つを日頃の演習で意識することで、凡ミスを減らし、安定して高得点が狙えるようになります。


2026年度の共通テスト数学IAは、前年と同様に大問4題・全問必答形式で実施される見込みです。
形式が固定された今、**問われるのは「中身の理解」と「対応力」**です。

出題範囲が明確なぶん、どこで点を取るかを決めて準備できるようになりました。
特に第1・第2問で確実に取り、第3・第4問で差をつけましょう。

設問の文量や設定が複雑になる傾向があります。
**ただ解けるだけでなく、「読み取りながら考える力」**が今後さらに重要になります。

形式に慣れ、時間配分とケアレスミスの感覚を体に染み込ませることが、安定得点への近道です。

地に足のついた基礎力と実戦形式の慣れ
この2つがあれば、共通テスト数学IAは必ず武器になります。
今から一歩ずつ、戦える土台を作っていきましょう。

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荷川取

富士校舎の校舎長荷川取です!

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