数列の解き方のコツがすぐわかる!個別授業をチラ見せ!【重要問題セレクト数学B】
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荷川取
今日は漸化式について勉強していくよ!
漸化式って、似たような形が多く、一般項を出すのが難しいイメージがあります…。
そうだね。漸化式は難しいけど、解き方の型が決まっているからパターン学習が有効だね。
例えば、名古屋大学の漸化式の問題でも、この講座を全て終える頃にはどのパターンでも対応できちゃうんだ!
今日はその手始めに、指数関数型の『漸化式』を攻略してみよう!
目次
漸化式の極意!置き換えで複雑な数列を攻略しよう
漸化式の問題では次の3つがポイントになるよ。
①漸化式の種類を見極める!
- 等差数列や等比数列、階差数列に帰着できるかを判断するスキルが重要。
②『置き換え』で式を簡単にせよ!
- 問題に応じて式を適切に変形し、簡単な漸化式を導く方法を習得しよう。
③早く正確に解く計算テクニック!
- 計算ミスを防ぎ、最終解答までたどり着く力を鍛える。
今日は『置き換え』を使った解法なんですね。頑張ってやってみます!
その意気だ!では実際に例題を解いてみよう!
例題:漸化式の一般項を求める
問題設定
次のように定義される数列\(a_n\) の一般項を求めよ。
\[a_1 = 1, \quad a_{n+1} = 2a_n + 2^n \quad (n \geq 1)\]
Step 1:与えられた漸化式を整理する
この漸化式をそのまま扱うのは計算が複雑になるから、「置き換え」を使って式を簡略化しよう。
その前に、まずは指数関数型の項\(2^n\)があることに注目!
このように指数関数型の項があるときは、両辺を \(2^{n+1}\) で割るんだ!
ちなみに、式に含まれるのが\(3^n\)なら、\(3^{n+1}\)で割ればいいし、\(5^n\)なら、\(5^{n+1}\)で割っていくよ。
\[\frac{a_{n+1}}{2^{n+1}}=\frac{2a_n}{2^{n+1}}+\frac{2^n}{2^{n+1}}\]
理屈はわかりますが、なんでこの計算をしないといけないのですか?
良い質問だね。
置き換えをするためには、左辺に(n+1の式)、右辺に(nの式)が同じ形で出てこないといけないんだ。
例えば、こんな感じだね。
\[(n+1)a_{n+1}=2na_n\] ・・・①
ここで、\(b_n=na_n\)とおけば、
左辺の\((n+1)a_{n+1}\)はどう表せる?
、と表せるんだ。
だから、式①は、\(b_{n+1}=2b_n\)とシンプルな形になるよ!
これは等比型だから、後は簡単に解けるはずだね!
\(b_{n+1}=(n+1)a_{n+1}\)ですか?
そうだね!左辺の\((n+1)a_{n+1}\)は、\(b_{n+1}=(n+1)a_{n+1}\)と表せるんだ。
だから、式①に\(b_n\)と、\(b_{n+1}\)をあてはめるとどうなる?
\(b_{n+1}=2b_n\)になります!
そうだね!これは等比型だから、後は簡単に解けるはずだね!
なるほど!これが置き換えの仕組みだったんですね!
そうそう!だから、漸化式1回目の授業で学んだ『漸化式の基本4パターン』ができていれば、ここもすんなりできるようになるよ!
じゃあ、置き換えを使って、新たに\({b_n}\)の漸化式を導いてみよう。
はい!やってみます!
Step 2:新しい数列の漸化式を導く
\[\frac{a_{n+1}}{2^{n+1}}=\frac{2a_n}{2^{n+1}}+\frac{2^n}{2^{n+1}}\]において、新しい数列 {\(b_n\)} はどうやっておけば置き換えができそうかな?
同じ形の(n+1の式)と(nの式)を見つけるから…
\[b_n=\frac{a_n}{2^n}\]ですか?
お、早くもコツをつかんだね!その形で置き換えるとどうなる?
こうなりました!
\[b_{n+1}=b_n+\frac{1}{2}\]
オッケー!この形の漸化式と言えば、何タイプ?
これは、前回の授業でやった『等差』タイプです!
あ、もう\(b_n\)の一般項を出せそう!
ここがポイントだよ!置き換えをすることで、漸化式の基本形が見えてくるんだ。
では\(b_n\)の一般項を求めていくよ。
Step 3:新しい数列の一般項を求める
{\(b_n\)} の漸化式は、等差数列になっているんだったよね。
ということは、初項と公差がわかれば、一般項を求められそうだね。初項と公差はわかる?
初項は\[b_1 = \frac{a_1}{2^1} = \frac{1}{2}\]で、公差は\(\frac{1}{2}\)です!
よし、バッチリだね!じゃあ、この数列の一般項は…?
等差数列の一般項の公式を使えば、\[b_n = b_1 + (n-1) \cdot \frac{1}{2} = \frac{1}{2} + \frac{n-1}{2} = \frac{n}{2}\]となります!
素晴らしい!最後に、{\(b_n\)} の一般項を元に戻して、{\(a_n\)} の一般項を求めよう。
Step 4:元の数列の一般項を求める
{\(b_n\)} の一般項を元に戻して、{\(a_n\)} の一般項を求めるためには、さっき求めた
\[b_n = \frac{n}{2}\]を、\(a_n = b_n \cdot 2^n\)へと代入しようか。
分かりました!計算すると、\[a_n = \frac{n}{2} \cdot 2^n = n \cdot 2^{n-1}\]です!
解答
解答とまとめ
この問題の一般項は、\[a_n = \frac{n}{2} \cdot 2^n = n \cdot 2^{n-1}\]だね。
置き換えを使うと計算が簡単になりました!この方法を他の漸化式でも試してみたいです。
漸化式は、このように問題に応じた工夫をすれば、難しそうな式も解きやすくなるよ。
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投稿者
荷川取
富士校舎の校舎長荷川取です!
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