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数列が嫌いな人へ|群数列2大パターンを完答する3つの神ワザ

荷川取


数列の並びを「第1群」「第2群」…のようにかたまり(群)で区切る問題です。

例:
第1群:1
第2群:2,2
第3群:3,3,3
第4群:4,4,4,4 …
→ 何個で1群か、各群の中身がどう決まるか、を最初に読み取ります。


群数列の問題では、群(しきり)を取り去った数列を見抜くことが最初のポイントです。

パターンは大きく分けて2つあります。

パターン読み取りポイントよくある数列の例
等差・等比型各群の中身が等差 or 等比になっている2,4|6,8,10|12,14,16,18…
特殊並び型「kをk個」など群ごとの規則で数を並べる1|2,2|3,3,3|4,4,4,4…

※ どちらでも共通して行うのは
①第n群に含まれる項数
②累積項数(第n群の初項は、初めから数えて何番目か)
の2つの把握です。この『n群をつかまえる』のが2つ目のポイントです。


 1.  第(n−1)群までの累積項数 \(S_{n-1}\) を作る
→n-1群の末項が「初めから数えて何番目か」
 2. 元の数列の一般項 \(a_m\) を用意
→あえて文字を変えておくと、それぞれの文字が表す「群」「何番目」を整理できる
 3.  \(m=S_{n-1}+1\) を aₙ に代入 →「第n群の初項」

 1. 「第k群の和」を求める
 2. 「第k群の和」を Σ(シグマ)で足し合わせる。順番は必ず 群内 → 全体

 1.  第n群までの累積項数 \(S_n\) を作る\[(例:1+2+…+n =\frac{1}{2}n(n+1) など)\]
 2. 「n群に含まれる」と仮定し、不等式を立てる
   不等式 :n-1群までの累積項数\(S_{n-1} < n ≤ n群までの累積項数S_n \)
 3.  具体的数値を代入して、不等式を満たすnを探し当てる
 4. 3.で求めた群の中で、何番目にあるのかを数える


n群の初項の神ワザ

① 第(n−1)群までの累積項数 \(S_{n-1}\) を作る
→n-1群の末項が「初めから数えて何番目か」
② 元の数列の一般項 \(a_m\) を用意
→あえて文字を変えておくと、それぞれの文字が表す「群」「何番目」を整理できる
③ \(m=S_{n-1}+1\) を aₙ に代入 →「第n群の初項」

等比型の例

初項1、公比2 の等比数列:1,2,4,,16,…を
「第1群=2個,第2群=4個,第3群=6個…(第k群=2k 個)」に区切る。
→|1,2|4,8,16,32|64,128,256,512,1024,2048|…
第n群の初項を求めよ。

Step ①: 第(n−1)群までの累積項数 \(S_{n-1}\) を作る

→n-1群の末項が「初めから数えて何番目か」

(第1群〜第(n−1)群)

\[2 + 4 + \cdots + 2(n-1) = 2(1+2+\cdots+(n-1)) = 2 \cdot \frac{(n-1)n}{2} = n(n-1)\]

→ ここが 累積項数 \(S_{n-1}\)

Step ②:元の数列の一般項 \(a_m\) を用意

→あえて文字を変えておくと、それぞれの文字が表す「群」「何番目」を整理できる

等比: \(a_m = 1\cdot 2^{\,m-1} = 2^{\,m-1}\)

Step : \(m=S_{n-1}+1\) を aₙ に代入

→「第n群の初項」

\[a_{m} = 2^{\,\{\,n(n-1)+1\,\}-1} = 2^{\,n(n-1)}\]

第k群の初項:

\[2^{\,n(n-1)}\]


群数列の和の神ワザ

①「第k群の和」を求める
② 「第k群の和」を Σ(シグマ)で足し合わせる。順番は必ず 群内 → 全体

例:1,2,2,3,3,3,4,4,4,4,… の和

この数列は1群に項(1)が1個、2群は2が2個、3群は3が3個、…となっているので、「第k群には k が k 個並ぶ」

第k群:k, k, …(k個)

第k群の和:kがk個あるから、k × k =

第n群までの総和

\[\sum_{k=1}^{n} k^2 = \frac{n(n+1)(2n+1)}{6}\]

→ \(Σ\)の公式どおり!。


位置特定問題の神ワザ

① 第n群までの累積項数 \(S_n\) を作る\[(例:1+2+…+n =\frac{1}{2}n(n+1) など)\]
② 「n群に含まれる」と仮定し、不等式を立てる
不等式 :n-1群までの累積項数\(S_{n-1} < n ≤ n群までの累積項数S_n \)
③ 具体的数値を代入して、不等式を満たすnを探し当てる
④ ③で求めた群の中で、何番目にあるのかを数える

等差型の例

数列: 2|4,6|8,10,12|14,… を考える。
第k群に含まれる項数がk個になるように区切る。
このとき、32 は第何群の何番目の項か。

\[S_n=1+2+⋯+n= \frac{k(k+1)}{2}\]​

等差数列の一般項: \(a_n = 2n\)(初項2、公差2)
\(32 = 2n → n=16\)
32 は第16項。よって、
Sₖ₋₁ < 16 ≤ Sₖ

n=5 のとき \[S_5 = \frac{5\cdot6}{2}=15 → 15 < 16\]
n=6 のとき \[S_6 = \frac{6\cdot7}{2}=21 → 16 ≤ 21\]
第6群 に入る。

確認用の並べ書き

第1群: 2
第2群: 4, 6
第3群: 8, 10, 12
第4群: 14, 16, 18, 20
第5群: 22, 24, 26, 28, 30
第6群: 32, 34, 36, 38, 40, 42
        ↑第16項=第6群の1番目

群の長さを先に確定

第k群に何個あるかを書き出す。

「項数の和」から、「k群の末項が初めから数えて何番目か」を求める

1,3,6,10,15,… や ½k(k+1) を毎回書く。

不等式は初項(または初項が何番目か)と末項(または末項が何番目か)で挟む

Sₖ₋₁ < n ≤ Sₖ の形を崩さない。

順序を守る

初項→群和→Σ、または n→不等式→差。

図で補助

群の区切り線、累積の位置、群内番号を書き込む。


神ワザ3つのおさらい

初項の神ワザ

 1.  第(n−1)群までの累積項数 \(S_{n-1}\) を作る
→n-1群の末項が「初めから数えて何番目か」
 2. 元の数列の一般項 \(a_m\) を用意
→あえて文字を変えておくと、それぞれの文字が表す「群」「何番目」を整理できる
 3.  \(m=S_{n-1}+1\) を aₙ に代入 →「第n群の初項」

 1. 「第k群の和」を求める
 2. 「第k群の和」を Σ(シグマ)で足し合わせる。順番は必ず 群内 → 全体

 1.  第n群までの累積項数 \(S_n\) を作る\[(例:1+2+…+n =\frac{1}{2}n(n+1) など)\]
 2. 「n群に含まれる」と仮定し、不等式を立てる
   不等式 :n-1群までの累積項数\(S_{n-1} < n ≤ n群までの累積項数S_n \)
 3.  具体的数値を代入して、不等式を満たすnを探し当てる
 4. 3.で求めた群の中で、何番目にあるのかを数える

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荷川取

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