この記事では、大学入学共通テストの英語対策について、上手な時間配分と時間切れにならないための方法をまとめました。2025年度(令和7年度)入試の出題傾向に沿って端的に解説していきます。

なお、試作問題では大問8つが出題されましたが、2025年度大学入試共通テストで出題される大問数は公表されておりません。

そのため、大問8つのケースと従来通り大問6つのケースの双方を想定して解説を行います。英語の問題傾向をしっかりと把握して正しい共通テスト対策を行っていきましょう。

2025年度大学入学共通テスト英語対策｜時間配分と時間切れにならない方法まとめ

大学入学共通テスト英語リーディング対策｜理想の時間配分

共通テスト英語はリーディング100点、リスニング100点で構成され、合計200点です。高得点を目指す場合、特にリーディングでは時間配分が重要です。理想の時間配分を以下にまとめました。

＊大問8つ構成の場合

• 第1問（5分）：簡単なテキストメッセージや広告が出題されるため、迅速に解答する。
• 第2問（6分）：広告やレポートなど、本格的な英文が含まれるため、注意が必要。
• 第3問（6分）：図やイラストを含む問題があり、比較的解きやすい。
• 第4問（7分）：「読むこと」「書くこと」の統合をより意識した設問が出題される。試作問題Bでは、段落のトピックセンテンスや全体の要約になる文、文脈上補う必要がある文、文と文の意味関係を表す語句などを選択する問題が問われた。
• 第5問（12分）：2024年形式の第4問に相当。マルチパッセージ形式。必要な情報だけに絞って読み、すべての文を読む必要はない。
• 第6問（15分）：複数の文章・資料から論拠を整理し、本文全体の主旨を把握する読解力が求められる。試作問題Aでは総語数1,328語。
• 第7問（14分）：2024年形式の第5問に相当。伝記や物語文が出題される。推測問題は消去法で解くと時間短縮につながる。
• 第8問（15分）：2024年形式の第6問に相当。評論文が出題される。主旨を意識して読むと時間短縮につながる。

＊大問6つ構成の場合

• 第1問（8分）：Aは3分、Bは5分。簡単なテキストメッセージや広告が出題されるため、迅速に解答する。
• 第2問（13分）：Aは7分、Bは6分。広告やレポートなど、本格的な英文が含まれるため、注意が必要。
• 第3問（10分）：Aは4分、Bは6分。図やイラストを含む問題があり、比較的解きやすい。
• 第4問（10分）：マルチパッセージ形式。必要な情報だけに絞って読み、すべての文を読む必要はない。
• 第5問（12分）：伝記や物語文が出題される。推測問題は消去法で解くと時間短縮につながる。
• 第6問（27分）：評論文が出題され、リーディング最大の難所。Aに12分、Bに15分を割り当てる。

大学入学共通テスト英語リーディング対策｜時間切れにならないための方法

1. 時間配分に従う
   各大問の時間を守り、目安の時間を超過したら最善の解答を選び、先に進む。1問にこだわらず、全体を通して高得点を目指す。問題用紙に△マークをつけ、全問解き終わった後に時間が余っていたら再挑戦する。
2. 情報処理技術（スキャニング）を活用
   設問のキーワードを先に確認し、設問で問われている部分を本文から素早く見つけ出す。特に評論文以外は無駄な読み込みを避け、時間を節約する。
3. 筆者の主張をつかむ
   逆接の後ろに注目し、筆者の主張を素早く理解することで、解答時間を短縮できる。特に評論文に有効。
4. 確信がある問題は消去法を使わない
   正答の確信がある問題は他の選択肢を吟味せず次に進むことで、大幅な時間短縮を実現する。わざわざ消去法を使う必要はない。
5. 日本語に変換せず、英語のまま理解する
   一文一文を日本語に変換することをやめ、英語のまま内容を理解する。英文を前から読んでいくことがポイント。
6. 語彙力を増やす
   語彙力不足が原因で時間を浪費することが多いため、試験直前まで語彙力を強化し、スムーズに解答できるようにする。

大学入学共通テスト英語リスニング対策

リスニングでは音声に従うため、時間配分は不要です。先に選択肢を読んでおき、共通部分は無視して異なる点を優先的に確認すると良いでしょう。

最後に、これらを参考に、過去問や予想問題を使った実践的な演習を繰り返すことが大切です。トライ＆エラーを繰り返し、試験本番までに時間内で解ききる力を養ってみてください。